動物嫌いというひとでなしな僕がサルを擁護したくなった話
動物が嫌いです。
犬が嫌いです。
猫はもっと嫌いです。
ハムスターも牛もカエルも。
そう言うと大抵の人に「このひとでなし」的な目で見られます。
こんなに可愛いのに。どこが嫌いなんだこのひとでなし、と。
確かにみなさんの興味を引くためにちょっとだけセンセーショナルな言い方をしました。
言い直します。
僕は動物が好きではありません。
一緒じゃねえかって?まあ聞いてください。
別に僕だってね、動物と触れ合ったら癒されますよ。
犬を飼っている友達の家に行けば「ああ、犬って可愛いんだなあ」
ハムスターを飼っている友達の家に行けば「ああ、ハムスターっていいなあ」
ってなりますよ(猫だけは許せません。あいつら絶対僕のこと見下してますもん)
でも、です。
自分の家で飼うことを考えてみた時に、特にいまの一人暮らしの家で犬を飼うなんてことを想像した時に、ぞっとしませんか。
そりゃあ疲れて帰ってきて愛犬が寄ってきたら嬉しいでしょうね。
でも例えば。クソ忙しい朝の時間。
例えば昼過ぎまで4度寝をかましたい土曜日。
例えばカブで日本全国一周したいなんていう夢。
そのすべてに、愛犬の影が忍び寄ってくるんですよ。
考えただけでおぞましい。
(そんなことを思ってるようじゃ結婚なんて夢のまた夢だなとも思います。ああおぞましい)
四六時中ペットなんていう生活は僕にはかんがえられないんです。
それとね、ありがちな話で申し訳ないんですけど、よく自分の飼ってるペットの話してくる人、いるじゃないですか。
話だけならいいんですよ。僕、大人ですし。一応ちゃんとした相槌とか、打てます。
もう首取れるんじゃないかってほど、頷きますよ。
ただ写真まで見せてきちゃう人いるじゃないですか。「見て見て可愛くなーい?」とか言いながら。
分かりますよ、分かります。気持ちは。
でもね、正直な話、犬なんてみんな同じ顔じゃないですか?
「これね、うちのイタリアングレーハウンド!」
って言われても、(ああ、そんな顔だよねえ)としか思えないんですよ笑
(ちなみに僕、犬ならイタグレが一番かっこいいなって思います)
もし写真見せても「うわーブサイクだなあ」言われるようなら、それは本当にブサイクなんだと思います笑
だって犬って犬種が同じならほとんど顔、変わらない気がするんです(反論、意見、誹謗中傷はコメントにお願いします)。
このように動物にイマイチうまく接せれない僕ですが、この間おサルさんに同情することがありました。
あれ、僕がものすごい印象に残ってるのが、動物園のサルの飼育員さんが「ありがたい名前です」なんてニコニコしながらサルを抱っこして取材受けてたのに、クレームが来ると一転。悲しそうな顔で謝ってましたよね。
結局おサルさんは「シャーロット」の命名のままいくみたいですけど、一連の騒動を見ててもおサルさんは大変だなあと思いましたよ。
このニュースを受けてアナウンサーの辛坊治郎さんがおっしゃってたんですが、たとえばこれね、犬だったら同じように批判が来てたでしょうね。
「この会社の犬っ!!」
なんとなーく嫌なイメージです。
猫はどうでしょう。「猫の手も借りたい」?
いや、「この泥棒ネコっ!」
かな。
でも犬と違ってなんか悪いイメージはあんまりないですね。きっと批判もさほど来てなかった気がします。
ハムスターは?…まあニュースにもならないか。
象とかキリンは?なんとなーく優雅な感じ。これも大丈夫そう。
鶴やタンチョウは?(タンチョウもツルか)
きっとありがたいとかおめでたいとか縁起いいとか言われてたんじゃないでしょうか。
じゃあ、サルは?
昔話なんかでも、悪者のイメージですよね。
諺や故事でも悪い意味が多いですね。「猿の尻笑」「猿真似」「猿知恵」「猿芝居」
あげく木からも落ちてしまうんだから、なんだか可哀想ですサル。
なんてことを、あの飼育員さんの悲しそうな謝罪会見を見ながら思ったわけです。
と、ここまで色々サルに同情してきて気づいたのは、
あれ、おれサルじゃなくてサルの飼育員さんに同情してたんじゃね?