バイオハザードのゾンビはパフェを齧るのかの話

僕って影響されやすいタイプじゃないですか。(唐突)

 

なので常にいろんなものに興味津々、いろんな個人的ハヤリがあるんですけど。

 

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最近のそんなもののうちの一つがパフェなんですね。

 

僕は北海道出身なんですけど、故郷北海道の道庁所在地SAPPOROでは締めラーメンならぬ締めパフェが流行っているという噂を結構前から耳にしていたのです。

 

甘いもの好きな僕としては是非ともトライしてみたかったんですが、いかんせん帰郷する回数もめっきり減って完全に東京シティボーイにもなってしまった僕はなかなかありつけず。

 

そうこうしているうちに締めパフェ文化が名古屋に伝搬したという噂を聞きながらも結局食べられず。

 

そうしていると今度は東京は渋谷に、締めパフェ専門店が札幌から上陸したというではないですか。

 

 

とある筋によると「どこまで行っても渋谷は日本の東京」らしいですし(?)、ということはつまり締めパフェという文化はすでに日本的な一大ブームと言っても過言ではないと思うのです。(圧倒的暴論)

 

(渋谷は日本の東京云々については

 

 

を参照してください、僕もよく知りません)

 

ところがどっこい、基本的には新宿をテリトリーとする僕にとっては渋谷に行く機会があまりない。

 

行ってみたいなあと思い続け悶々とし、結局近所のデニーズのパフェで我慢するという体たらく。

 

そんな極限状態でさらに僕のパフェ欲を刺激したのが愛聴しているラジオでやっていたこの特集。

 

アフター6ジャンクション 特集:パフェは最高のエンターテインメントだ!特集 https://nhsw9.app.goo.gl/n4gK #ラジオクラウド #TBSラジオ

 

この特集すごい目から鱗だったんですけど、特に僕の中で印象に残っている話が

 

「パフェは自由度が比較的少く、順番がある程度決まっている

 

っていう話なんですよ。

 

パフェって縦長の器に盛られていますよね。

 

で更に、下には型崩れしにくいコーンフレーク系が、中盤にはある程度の強度があるフルーツやアイスクリームが、そして上層部には生クリームやソースが、何層にも積み重なって盛られていることが多いですよね。

 

ということは必然的に、上から少しずつ崩しながら、下へ下へ掘り食べ進んでいくという食べ方を我々は半ば強いられているのです。

 

そしてつまりそれは、作り手がある程度食べる順番を想定し、コントロールができる、例えばコース料理のような食べ物であるというふうにこの特集では言っておった訳です。

 

 

 

話は変わって他に僕がハマっているものの一つとしてテレビゲームがあります。

 

こっちはパフェとは違い、最近のある程度メジャーな作品は実際にプレイするようにもしてますし、そうでなくても実況動画

 

(ゲーム実況のあれこれについてはこの記事

http://takeshin619.hatenablog.com/entry/2018/12/31/145959

を是非読んでくだされ)

 

で追っかけているつもりです。

 

でもって、今年に入ってからかなり面白いと思っているのが「バイオハザード RE:2」なんですよ。

 

細かいことは是非各自で調べていただけると幸いなんですが、これはかつて初代PlayStationで発売されたソフトバイオハザード2を、内容はほぼそのままに、ただし現代のゲームに慣れしたんでいるプレイヤーも満足できるようなゲームシステムを搭載することで一から新しく作りなおした作品です。

 

ちなみにバイオハザードシリーズというのは、ナンバリングされているいわゆる本筋のストーリーだけですでに7本(0を入れれば8本ということになります)、それ以外に外伝的なもの(リベレーションズやらクロニクルズやらなんやら)を入れるとものすごい数で世界観が構成されているのですが、こんだけたくさん出ているとゲームシステムや雰囲気みたいなもんも結構バラバラだったりするんですわ。

 

例えばよく言われる分析でいうと、本編シリーズの1〜3は正統派サバイバルホラー路線、4〜6はアクション寄り。で7で再びホラー原点回帰。みたいに年代に合わせて微妙に路線変更みたいなのを重ねてきてるんですね。

 

なので今やっているバイオRE:2はバイオ2のリメイクなので初期の頃のサバイバルホラー路線を踏襲しているということになります。

 

 

じゃあそもそもサバイバルホラーってなんなのか。って話ですよね。

 

こういう時に便利なのはWikipedia、もちろん。(そもそも論を展開する時にはとりあえず外部ソースで定義づけをするというのはこういう文章を書くときのお約束です)

 

以下「サバイバルホラー」の項目(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%9B%E3%83%A9%E3%83%BC)より抜粋。

 

サバイバルホラー(survival horror)は、コンピュータゲームのジャンルの1つで、プレイヤーが、アンデッドや超自然的な敵などから生き延びることを目的としたゲームのことを指し、閉所恐怖を感じさせる場所が舞台で、第3者からの視点でプレイするというのが典型的なものである。

 

だそうです。

 

たしかにバイオRE:2はいくつかの狭い屋内(例えば警察署や下水処理施設など)が舞台になっていて、ゾンビやらタイラントと呼ばれるアンナチュラルな敵から逃れることが目的なのでまさにサバイバルホラーと言えます。

 

(というかそもそもサバイバルホラーってバイオシリーズを表象するために生まれた言葉らしいので当たり前なんですけど)

 

それに加えてサバイバルホラー路線のバイオシリーズに特徴的なのはシナリオが進むにつれて解放されるマップと、携帯アイテムの制限というのがあると思います。

 

今作では警察署の中を移動する際、鍵のかかっている部屋というのがいくつも存在しています。しかもそれらの鍵は共通しておらず、この部屋はハートの鍵、あっちとそっちの部屋はスペードの鍵という風になっていたり、あるいは各所に散りばめられたメダルをはめ込むと開く鍵や途中で手に入れる宝石をあれこれ工夫してギミックを操作したりとアイテムを順番に使用しシナリオが進むことで探索範囲が広がっていく構造になっています。

 

これは近年流行りの脱出ゲームととても似た構造だと言えるかもしれません。

 

さらにプレイヤーが持ち運べるアイテムの数には制限があり、謎解きのためのアイテムばかりをも持ち運んでいると肝心の武器が持ち運べず、あっさりゾンビにやられてしまったり。

 

だからといって武器や弾薬でアイテム欄のスペースが埋まると物語を進める上で必要な不可欠なアイテムを入手出来ず、ゾンビのごった返す署内を一度引き返してセーフハウスでアイテムを整理したのち、もう一度取りに戻るみたいなめんどくさいことこの上ないことをしなくてはならなくなったりするのです。

 

さらにさらに、プレイ中入手出来うる弾薬の数は決まっているので、無闇矢鱈と銃をぶっ放しているとボス戦で手も足も出なくなり詰む。という絶望的な状況も容易に生まれます。

 

だからこそ、ゾンビゲームであるにもかかわらず、敢えてこの敵は倒さず迂回して避ける的な戦略を上手に採る必要がある。

 

そういった意味でも自分の持っているリソースうまく組み合わせて活用する感じがとてもサバイバル感を生み出し、そしてそのギリギリ感が恐怖に直結するというとても素晴らしいゲームシステムなんですね。

 

 

 

バイオハザードの話が長くなりましたが、このサバイバルホラー路線のバイオってパフェととても似通っていると思うのですよ。

 

パフェってさっきも書いた通り、簡単に食える食べ物ではないじゃないですか。

 

油断すると崩れてしまう。

 

そしてなんなら崩れてしまっても食べることはできるけれど、できるなら綺麗に最後までいきたい。

 

だから食べながら順番やらタイミングを考え、徐々に徐々にフィナーレへと進んでいくわけです。

 

それはまさに、弾薬を節約し、採るべき戦略を考え、アイテム欄の構成を考えながら極限状況を生き抜くバイオハザードだといっても過言ではないと思うのです。

 

そしてもっと言えば、おそらくそうやって食べるように(プレイするように)作り手は見越して作っているに違いない。

 

だからこそ、綺麗に食べ終えたときの(クリアしたときの)達成感は何にも変えがたいものであるはずなのです。

 

 

 

オープンワールドゲームが席巻し(そしてもちろんオープンワールドが技術的には大革新だったというのはその通りでしょう)ている現在のゲーム業界で、作り手が規定したシナリオを筋に沿ってプレイしていくゲームシステムが押され気味なのは間違いないし、過激な人はそれを過去のゲーム体験だとも言うかもしれません。

 

それでも僕は、才能に溢れたクリエイターが考えに考えた構成に従ってコースを堪能するのはとても贅沢なことだと思うので大好きです。

 

そんなことを考えながら、肉を貪るゾンビのように、甘い締めパフェを頬張りたいなと思っています。

 

 

おしまい。

 

 

追記

どうでもいいんですけど、ついに記事の最初に貼るサムネイルにいらすとやのものが使われている件について、僕のブログにもいらすとやの波が押し寄せているのかと悲嘆する向きも読者の中にはあるかもしれませんが、どのサイトにも使われているいらすとやの素材はまさにゾンビ敵であるという皮肉を込めたつもりでこのサムネイルを選定しており、僕の中ではこれはいらすとやで世界が溢れてしまうことへの警鐘なのです。決して手を抜いたわけではありません。決して。