てめえのメガネは何色だっ!の話
就職してから半年が経ちました。
まだまだ慣れないことばかりで四苦八苦しているわけですが、そんな僕でもこの業界で(というか会社で)働き始めてひとつだけ分かったことがあります。
この会社、男のメガネが多すぎる。
そしてそのメガネ男子の雰囲気が似ている。
半年会社にいるとそれなりに色々な人に顔を覚えてもらえるわけですよ。
それはもうありがたいし、その過程で僕のメガネというキャラクターがなんらかの役割を果たしているのだとするとメガネ様様だなと思うのですが。
ところが、それに伴って大きな、とても大きな問題が起こっているのです。
最近、メガネの取り違えが発生している。
メガネの取り違えいうのは、例えば居酒屋の帰りに他人の靴を履いて帰ってしまったとか、コンビニから出るときに他人の知らない傘を持って帰ってきてしまったとか、そういった意味ではありません。
メガネをかけている人同士を間違えられてしまうんです。
最初は別の部署の先輩(お姉様)でした。
突然自分の部署のメガネの先輩と名前を間違えられたのです。
今まで誰かと間違えられたことがなかったので割とびっくりしました。
しかし、その出来事を皮切りに、結構いろんな人から間違えられるようになったのです。
そのたびに、「あ、それはNさん(件の先輩)の方です…」などと答えているうちに、徐々に認知はされてきたのですが。
ところがやはり印象というのは簡単に拭えないようで、最近は
他部署の偉い人「(僕)くん、例のあの件なんだけどさ!」
僕「あの、お陰さまで名前はあってるんですけど、その業務はNさんの方では…?」
というように名前はあっているのに業務内容が違うという微妙に進化した取り違えも発生しています。
正直に言えば、僕はこの取り違え現象にあまり納得が行っていません。
そもそもメガネ男子と一口に言ってもそこにはいくつかのカテゴリーがあるはずなのです。
僕の会社のメガネの先輩(上出てきた先輩とはまた別の)も、メガネの男が 行き着く先は二種類だと言っていました。
曰く、
①メガネに髭タイプ
これは水曜でしょうの藤やん
これは「メガネ 髭」で検索したら出てきた写真
と
②丸メガネ文化人タイプ
皆さまご存知、教授(坂本龍一)
みんな大好き監督(小島秀夫)
に分かれるそうなんですな。
この二種類のパターン分けでいえば僕はあきらかに後者を目指しています。(ちなみに僕の直近で目指しているのはおぎやはぎの矢作)
そして僕はもう一種類メガネ枠があると思っているのです。
③純粋メガネ
芸人に嫌われてそう俳優ナンバー3、八嶋智人(ちなみに1位は唐沢寿明で、2位はムロツヨシ)
なんとなく言語化できないけれど、わかりますかこの感じ。
僕が②だとするとよく取り違えられる先輩は③です。(そしてメガネ男子の行き着く先は二種類だ論を唱えている先輩は①です)
にもかかわらず、僕らは取り違えられる。
思ったのです。
普通の人の認識はメガネは単にメガネなのではないかということに。
そこでちょっとした検証をすることにしました。
普段の丸メガネを違うメガネにして出社してみようかと。
普段はこんな感じのメガネなのを(友達が書いてくれたけど実物はもうちょっと丸い)
父親からもらったキングスマンのちょっと垂れ目系のメガネに変えてみる。
果たしてどれだけの人が気がつくのか。
書いていて悲しくなるので結果はさらっと書きますが、
結局メガネが変わっていることに気がついたのは③の先輩と、これまた別の部署の②の先輩だけでした。
つまりメガネをかけている人にしか気づかれていないことになります。
結論、メガネに敏感なのはメガネだけ。
悲しいかな、これが現実なのです。
自分がどれほどメガネ男子に種類があると言い張ろうが、世間の人はメガネに大した興味はない。
そして多分、会社での取り違え案件を見ていると、
歳を取るほど、メガネは一括りにされがち。
ていうか多分年取ると、顔の印象とかよくわかんなくなると思うんです。
その際たる例がこの間、会社の先輩(この人はメガネかけてない)に言われた一言。
「君、関ジャニの横山にちょっと似てるね」
いい加減にしてほしい。
顔面の下半分の雰囲気とかだと思うんですけど、はっきり言って全然似てないと思います。
多分関ジャニファンに殺されます僕。どうせあいつら錦戸くん脱退で殺気立ってるんでしょうから。
それくらい年長者って若い人の顔の印象って適当なんだなって思いました。
(僕が既にAKBやら乃木坂の顔の区別が分かっていないのも結構アブナイ)
最近いろんな人に「メガネやめたら?」であるとか「前髪重めのマッシュやめれば」とか言われるんですよ。
特に初対面の人に。
正直知ったことか、と思います。
僕は自分の顔面がコンプレックスなんですよ。
高校時代もブスっていじられてたし(特にそれに嫌な思いではないです)ね。
だからより一層、横山に似てるなんて口が裂けても言えないんですけど、そういったコンプレックスを隠すためにも前髪は重たくマッシュにしたいし、メガネをかける。
顔が地味すぎてメガネ外したらきっと誰だか分かんないと思います。
メガネが本体っていう言い回しあるけど、あながち間違いではない。
僕は生存戦略として、一種の防衛本能としてこのマッシュメガネを選んでいる。
メガネが生きていく道はこれが正しいと思っているから。自分のキャラクター(ある種記号化されているとしても)ってとても大事だから。
それなのに、何もわかっていない奴らは(そしてそいつらはメガネはただのメガネとしか見ていない)なんの考えもなしに言ってくる。
「なんでメガネかけてるんだ」と。
この世にこれほどまで、余計なお世話で、しかも的外れなアドバイスはないと僕は思っているのです。
どうせメガネに興味なんかないんだから放っておいてくれ。
なぜ急に語気を荒げ、何が僕をこんなにも駆り立てているのかはよくわかりませんが、最近ほんとにそう思っています。
どんな色メガネで僕を見ても構わないから、せめて俺のメガネは見てくれ。
メガネってめんどくせえな。
おしまい。